家庭菜園と聞くと、節約!というイメージがある人も多いのではないでしょうか。
ただ、実際にやってみると、思いのほかお金と手間がかかるのです。
最初は色々と揃えなきゃだし、下手したらスーパーで野菜を買ったほうが安かったり。
そこで、家庭菜園歴10年越えの私が、以下の内容についてまとめたいと思います。
・家庭菜園が節約になる場合とならない場合
・家庭菜園が節約になる人とならない人
・コスパのいい野菜、悪い野菜
家庭菜園を始める&続けるのに必要な出費
まずですね、何もないところから始める場合。
これが一番お金がかかります。
・プランターなどの栽培容器(もしくは花壇のような栽培スペースを作る費用)
・土
・鉢底石
・苗や種
・種まき用の土
・ポリポットなどの育苗容器
・ネットと支柱(ツル性植物の場合)
・支柱と支柱にまくヒモ、針金
・肥料
・土の再生材(栽培後の土に使う)
・スコップ
・手袋
・ハサミ
・水(水道の水を使う場合)
・雨水をためる容器(雨水を使う場合)
・獣除けのネットやセンサーライトなど
思っている以上に、色んなものを買わないといけません。
たくさん作ろうと思えば土の量も半端じゃないですし、そもそもプランターもわりと高いです。
まぁ一度買えば何年でも持ちますけれども…。
土はそのままじゃ何回も使えないので、土の再生材や肥料(栽培前に土に混ぜ込むもの)を使うことになります。
種から育てる場合は、種まき用の土も買うことになります。必須ではないですが。
水も、去年の夏はめっちゃくちゃ暑かったので、庭もカラッカラに渇きまして、水道の水をじゃんじゃん使うことになりました。
雨水を使いたい場合は、そこそこ大きな容器が必要です。
場所を取らないのがいい場合は、丸型容器がいいですね。ご近所さん方もよく使ってます。
うちは家にある空き容器(タライとかプラ舟、余ってるバケツ)を庭に置いて、雨水をためています。
あるものを使うのが、一番安いですね。
・もともと畑を持っている
・庭がある
・土がある
・プランターがある
~家庭菜園が節約にならない場合~
・土も容器もない
・必要な道具を全く持っていない
なお、見た目を気にしないのであれば、栽培容器に発泡スチロール箱や段ボール箱も使えます。
段ボール箱はたまに決壊するので注意です。
こんな人は節約になる、ならない
あとですね、人によっては節約にならない場合があります。
ズバリ…
・植物の世話が面倒な人
・土の再生が面倒な人(根っこ取り、元肥の混ぜ込みなど)
・何年も家庭菜園を続けない人
…こういう方にとっては、節約にはなりません。
何もないところに土や容器を買いそろえて、一度は栽培するんだけど、すぐ辞めちゃう。
こういう場合は出費がかさむだけです。
逆に、こういう人は節約になります。
・何年も栽培をし続ける人
・植物の世話が面倒でない人
・栽培のやり方を学ぶ意思のある人
まず、一度土を買えば、あとは再生させるだけで何十年でも使えます。
もちろん、ある程度は減ってしまうので途中で土を買い足したりもしますが、そこまで費用は掛かりません。
栽培後に根っこを取り除いて、元肥を混ぜ込んで…という手間をかければ、また栽培可能になって野菜が育ちます。
また、栽培というのはコツをつかめばうまく収穫までこぎつけますが、適当にやったらイマイチ収穫量が少なかったり、最悪は収穫がほとんどできなかったりします。
なので、ネットでも本でもいいので、野菜の育て方を学ぶ意思のある方の方が、家庭菜園による節約に向いています。
収穫量が多い野菜、育てやすい野菜を狙う
初期費用などを除けば、節約するために一番大事なことは、どの野菜を育てるのかです。
例えばトマト。
プチトマトはめちゃくちゃ育てやすく、収穫量も半端ないです。
逆に、大玉のトマトは難しいです。
土の量が多く必要ですし、数も多くならないし、身がなってから収穫できるまでかなり日数がかかるので、その間に虫にやられたりすることもあります。
ピーマンと言えば収穫量が多いので有名ですが、育てやすくコスパもいいです。
ですがパプリカとなると、育てるのが難しいうえに収穫量も少なめです。プランターより畑向きです。大玉トマトも同じ。
実がなってから収穫まで1か月以上かかりますし、虫にやられたこともあります。
ちなみにピーマンよりシシトウの方が、育てやすく収穫量が多いです。我が家は辛いのが苦手なので、数回しか育てませんでしたが。
私が今まで育てた中で、コスパいいなと思った野菜は以下の通りです。
なお、★マークがついているもの以外は、初心者でも簡単に育てられるものです。
・プチトマト
・インゲン
・シソ
・バジル
・二十日大根
・五寸ニンジン★
・ホウレン草
・フダン草
・レタス(結球ではないもの)
・その他サラダ用の菜
~コスパいい。苗から育てるもの~
・キュウリ(節なりの接ぎ木苗がおススメ)
・ピーマン
・シシトウ
・スティックセニョール(茎ブロッコリー)
・ナス★
・葉ネギ(スーパーで買って根本5cmを植える)
~畑で育てるとコスパいい。プランターだと収穫量少ない~
・サツマイモ
・ジャガイモ
・カボチャ
・スイカ
・マクワウリ(メロン)
・トウモロコシ
・玉ねぎ
★…ちょっと育てるのにコツがいるなと感じた野菜
大根は二十日大根ならいいんですが、普通の大根だとスーパーで買ったほうが安いです。
私の住んでいる地域では、大根の旬の時期には1本100円以下で買えますし、知り合いにタダでもらうことも多いので…。
キュウリは種から育てるより、接ぎ木苗を買う方がいいです。病気になりにくく育てやすいです。
節なりは節ごとにキュウリが実るので、育てやすく収穫量も多いですよ。
我が家の場合、夏は1つの苗で毎日キュウリが食べられます。
かぼちゃ、スイカ、メロンなどは食べられるまでかなり時間がかかるのと場所を取るので、プランター栽培はお勧めしません。
畑があればオススメ。
ジャガイモは種イモが1つからは売ってないので(だいたい1kgからの販売)、スーパーで買ったジャガイモが芽を出しちゃったときだけ庭で育ててます。
栽培スペースが広く取れる方にはオススメ。栽培はめっちゃ簡単です。
枝豆は1回なったら引き抜いて終わりなので、栽培スペースの少ない我が家では作ってません。
サツマイモも簡単でいいんですが、これまたスペースが必要なので我が家ではもう作りません。でも育てやすいというか、ほぼ放置でいいのでオススメですよ。
ニンジンは育てるのにちょっとコツがいるのですが、小さいサイズなら慣れればイケると思います。
ついでにコスパの悪い野菜、うまく育てないと収穫が難しい野菜、お勧めしない野菜もまとめておきますね。
・大玉トマト(数が取れない)
・ナス(夏にうまく切り戻さないと秋に収穫できない)
・エダマメ(1回収穫したら終わり)
・葉野菜(虫にやられたら終わり)
・ゴマ(育てやすくコスパはいいけど食べきれない)
・長ネギ(手がかかる割にそこまで得しない)
・ブロッコリー(1回か2回しか収穫できない)
一部、コスパがいい野菜と被ってますが、栽培に失敗するとこうなるよということです。
ナスは以前、夏の切り戻しで失敗して秋ナスが全く取れず、コスパ悪かったです…。
最近は夏がめちゃ暑いので、プランター栽培だと水が干上がるようになり、栽培が難しくなったなと感じます。
畑だったり、もしくは花壇くらいの量の土があればまだ育てやすいんですけどね。
葉っぱ系は諸刃の剣…大収穫or全滅
サラダ用の混合種なども売っていますが、場合によっては大失敗することもあります。
それは『虫』です。
リーフレタスを育てていたところ、寒い時期はよく収穫出来てよかったんですが、暑くなるとあっという間に虫のえさ場になりました。
不織布をかけても土から虫が発生したりして、どうにもならないので今はサラダ用の葉物は作っていません。
高層マンションとか、家の中で育てる場合ならうまくいくかもなので、そういう場合はよいと思います。
とにかく虫が一番の大敵です。
なお、葉っぱ系でオススメなのはフダン草など、年中収穫できるものです。
引っこ抜くのではなく、外側の葉っぱを1枚ずつ収穫することで、ずーっと収穫し続けられるのでオススメです。でも虫には気を付けてね。
あと葉っぱ系ではバジルとシソがおススメですね。
シソとバジルは虫に食べられるより早く、どんどん新しい葉っぱが出てきます。
なので、葉を食われる前に採りまくれば虫に勝てます!
どちらも収穫量が多すぎて困るくらいなので、コスパはいいですよ。
種から育てたらめちゃくちゃな量が採れちゃうので、苗を1つだけ買うのもいいですね。
そんな感じで、家庭菜園は節約になるのか?という記事でしたが…節約するにはなかなか難しいというのが結論です。
容器代、土代、肥料代、苗や種代だけでも結構かかりますので、元を取ろうと思うとなかなか難しいんです。
ただ、土やプランターなどを持ってる人には節約になります。
我が家では、キュウリが一番人気ですね。
コスパだけでいうと、ミニトマトを種から育てるのがダントツ1位です。
種1袋でひと夏に300個以上収穫出来て、大変だったことがあります。知り合いにあげまくりました。
片手に乗るくらいの小さい素焼きの鉢に無理やり植えてたんだけど、めっちゃ収穫出来てビビりました。どんだけ強いんだ。
なので、プチトマトが嫌いじゃない方にはプチトマトが一番おススメです。丈夫で数が採れる。
私はプチトマトは皮が苦手なので毎年は育ててません。。。
でもコスパいいからたまに育てちゃう。2年に1回くらい育ててます。ピクルスにすると皮も取りやすいし美味しいし、長持ちするのでいいですよ。