「おばあちゃんが亡くなったら、葬式代をおばあちゃんの貯金から出したいんだけど、テレビで”亡くなった人のお金はおろせない”って聞いたのよ。どうすればいいのか調べてくれない?」
……と親に言われまして、色々調べましたので、分かりやすく簡潔にまとめていきたいと思います。
親が亡くなった時の母の対処法は間違いだらけ?
親がいくつかのテレビを見て得た情報は、以下の通りです。
・親の死亡届を出す前に、お金を全部引き出さないといけないらしい
・でも最近では本人を連れていかないとお金がおろせないので、死亡届を出す前にお金をおろせそうにない
どうやら、こういった知識を持っているようで、でも亡くなっている人を連れてお金を引き出しに行けないし、どうしたらいいの?!ということでした。
しかも「亡くなった親の口座は凍結され、その口座に入っていたお金はもう今後使うことができなくなる」と思い込んでいたようです。
それで、「じゃぁ今ある祖母の預貯金はどうなるの?まさか国に全部持っていかれるんじゃ?そうなると葬式代も払えなくなっっちゃう!」と思ったのだそうで……。
それで色々と情報を調べたのですが、結果から言うと、どうやら親の持っている情報は間違いだらけだったようです。
親の貯金をそのまま子供が使えない理由2つ
そもそも、なぜ人が亡くなった時に、その人の口座が凍結されるのか。
これは、親が亡くなった時に、騒ぎに乗じて親のお金を全額引き落として持ち逃げするという輩への対策という意味があるそうなんです。
恐ろしい話ですな……。でもやはり、お金に目がくらむ人は多いんですよね、実際。
実のところ、我が親族にも、祖母の貯金を使い果たして豪遊した方がおりました(今はハンコやキャッシュカードを取り戻して保管しているので大丈夫です)。
親が生きているうちでも「黙って親の貯金を使い放題!」する輩がいるのですから、そういう処置もしなくてはいけないというのはよく理解できます。
また、祖母の銀行口座のお金を子供たちが使う場合、それは相続になるとのことで、つまりは相続税を払わなければいけないということです。
もしそのまんま子供たちが、親の口座のお金を自由に仕えたら…相続税が入ってこなくなるんですね。
つまりは相続税を撤収するためというのが一番の理由のようです。
親のお金で親の葬式をあげたい場合はどうすればいいの?
うちの親的には、もし祖母が亡くなった場合は祖母の口座からお金を引き出して、そのお金で葬式費用を出したいとのことです。
そんな場合はどうすればいいかというと、『銀行に死亡連絡を入れる前に、葬式に必要な分のお金だけおろしておく』という手があるそうです。
ただ、銀行に死亡連絡を入れる前にお金をおろす場合、法定相続人全員に了承しておいて貰わないといけないそうです。
持ち逃げって思われたら困りますので、そこはきっちりしておかなきゃですね。
でも、口座の凍結前にこうやって出してもOK何だったら、それが一番楽な気がするなぁ。一度凍結されちゃってからだと、葬式用のお金を引き出すまでの時間がかかるから、困りますし。
一応、親が亡くなる前に葬式用のお金を別の口座に用意するという手もあるそうです。親が生きているうちにお金を移動させておくのも手かもしれないですね。
ただ、その場合は贈与税とかそういうのがかかるっぽいです。なんだかややこしい話ですね…。
公共料金の自動振り込みに注意
我が家でもそうなんですが、祖母の生活費(電気代やガス代、電話代)は全て、祖母の口座からの引き落としになってるんです。
これ、祖母が亡くなって口座を凍結した場合、もちろん引き落とされなくなるので要注意です。
我が家では今のところ、早めに解約手続きして、必要な分は請求書を貰ってから支払いしようかと考えています(祖母は一人暮らしなので、亡くなった場合はもう電気やガスも使わないので)。
親の口座凍結後の流れは
親の死亡により銀行口座が凍結された場合、遺産分割協議というのを行わないとお金が動かせないようです。
これは遺産を貰える人全員で協議し、誰がいくら相続するかを決めて、相続税を支払ってから遺産を貰う。という流れになるみたいですね。
つまりはきちんと遺産相続の手続きをするということです。
ちょっと時間がかかりそうなので、やはり最低限お葬式などに必要な分だけでも、亡くなる前に出しておく方が楽そうですね。
ただ、葬式費用のために口座凍結前に引き出したお金にも相続税はかかるので、そこは注意です。
葬式にかかった支払明細書や領収証を持っていると、相続財産から葬式費用を引くことができるそうなので、お葬式の際にかかったお金については、しっかりと領収証を貰って保管しておきましょう。